宇宙戦艦ヤマト2199 第5章 「望郷の銀河間空間」感想その1 [宇宙戦艦ヤマト2199]

日曜日、宇宙戦艦ヤマト2199 第5章を見てきました。いまだ余韻に浸っています。えがったー(^^)
映画館で入手した次章のフライヤーにはコミカライズ版の作者むらかわみちおさんのイラストが。
IMG_7323.jpg
こういう映画らしいポスター、最近じゃ見ませんよね。

というわけで当ブログ一番人気のコンテンツ ヤマト2199感想文です。(模型ブログなのに・・・)

今回もネタばれ上等なので未見の方はご注意ください。


第15話-帰還限界点-
セレステラ曰く、「ヤマトにはイスカンダル人が乗っている・・・」とまたミスリードしてくれちゃっても~。
第4章の冒頭はドメル艦隊対ガトランティス艦隊の戦闘が、ドメル一家(笑)の親しみやすさもあってヒロイックに描かれていましたが、今回は対照的にギムレー率いる親衛艦隊による反乱惑星への無慈悲な(流行ワード)大虐殺がガミラス国歌をバックに行われ、ガミラスの昏い部分が強調される場面となっています。
ヤマトはといえばドメルによる威力偵察とOMSISの故障とで艦内の士気低下が表面化しているうえに、加藤隊長と真琴ちゃんの良い雰囲気を見せ付けられ周りはますますダークにw

ドメルは地勢を利用し、大艦隊で包囲する王道且つ必勝の作戦でヤマトを迎え撃ちます。
「獅子は兎を狩るにも・・」が彼の信条なのでしょうし、戦術的にも絶対に正しい。
ピンチを迎えるヤマト、慌てて対応する真田副長をたしなめつつ艦橋に降りてくる復活の沖田。
このシーン、見たかった画ですねぇ!
「死中に活を見出さねば、この包囲を突破することはできない!」
沖田は波動防壁を最大展開しつつドメル座乗の旗艦ドメラーズIIIのみを目標とした一点突破作戦を敢行。
これを見てドメルが「ヤマト、侮り難し。」名台詞の応酬が熱い。
後者はもちろん原型となった1974の15話「必死の逃亡!!異次元のヤマト!!」から。
満身創痍の上に増援艦隊が現れ万事休すと思われた時、ドメルにはヒス副総統から帰還命令が下り、攻撃は中止。
ヤマトは間一髪危機を脱します。
大迫力の戦闘シーンもさることながら人物の作画がすごい。
前半で島を篭絡しようとする新見女史のクネクネ感や自信に溢れ、勇躍と指揮を執るドメルはどちらも色気たっぷり(^^)
ドメラーズIIIとヤマトが舷側をこすり合わせて行き交う瞬間に沖田とドメルが睨み合う漢の形相も素晴しい。
実際に互いが見えてるわけはありませんが、こういう熱い演出がぴたりとはまるエピソードでした。

第16話-未来への選択-
熾烈な戦闘を切り抜けたのものの、過労で再び倒れる沖田。
ヤマトはなんとか補給を行うべく惑星ビーメラ4へ。
ビーメラですよ。設定がアレなもんで外されると思っていた、1974の第16話「ビーメラ星地下牢の死刑囚!」をここで拾ってくれるとは。
古代、平田と岬が惑星の調査に向かう中、保安部の伊藤と新見女史は画策した反乱を実行に移します。
事前に仲間に引き込んだ島を艦長代行としてヤマト計画を中止し、ビーメラ4への移住を前提としたイズモ計画を復活するというもの。
幹部メンバーは保安部に拘束されますが、反乱を断罪する雪に向かって伊藤が「イスカンダル人のくせに!」(台詞はうろ覚え)と暴露。証拠は記憶の件(何で知ってるの?)と例のコンパクトにスターシアからのメッセージが入っていたこと。
しかしまあ、伊藤がこれを言い出したことで逆に雪=ユリーシャ説が完全に否定されたなと確信しましたねw
ちなみにそのメッセージとは「あまねく星々の知的生命体の救済、それがイスカンダルの進む道」というもの。
なんか同じようなこと言ってた宗教団体もあったね。

一方古代たちは途中巨大昆虫に襲われながらもビーメラ4先住民の遺跡に到達します。
ここでアナライザーがオプションの強化外骨格を使って岬を守りつつ撃退しますが、そのあたりから岬はユリーシャ憑依状態。
ユリーシャの言動はかなり天然さんなのですが、やっぱり王女様だからなのかな
(長姉はまともなようですが)
遺跡には400年前に飛来したイスカンダルの宇宙船と波動コアがありまして、
それを前に岬(ユリーシャ)曰く、「イスカンダルはやってきた、その使命は救済」
大事なことなので2回いいました。ってことですか。
しかしその救済は失敗したらしくビーメラ文明は滅びた様子ですが。
この「あまねく知的生命体の救済が使命」ってことを考えててふと思い出したのが第9話「時計仕掛けの虜囚」で敵に囲まれた際に起動するオルタの自爆装置が働かなかった理由。
少なくとも一人はいた味方とはアナライザーのこと。と解釈していたのですが、実はオルタを知的生命体と認めたユリーシャ・イスカンダルではなかったのかと。

ヤマトでは古代たちを置き去りにしようとする伊藤がそれを拒む島に銃を向けますが、新見女史が身を挺して阻止します。
「もうこんなことは終わりにしましょう!」床に崩れ落ちながら訴える姿にそこはかとなく昭和の香りがしました。
第4章でも垣間見えましたが、新見女史はクールに見えて実は女の脆さを一番持ってるんじゃないかなぁと。
PVにもあった「これだから女は!」と自分の株を下げまくる伊藤ですが次の瞬間、第一の部下のはずであった星名君に撃たれます。
実は星名君、藤堂長官の勅命でイズモ計画派に潜入してたというわけでした。
もちろん島も星名の協力者として反乱に加担したフリをしていただけ。星名の「表返ったんですよ」の台詞が分かりやすくて良いですね。
しかし島役の声優 鈴村健一さんは上手い。島が「演じている」という雰囲気を見事に台詞の中に込めてましたもの。(演じていることを演じるって・・・)

そんなわけで反乱も鎮圧されたヤマトに帰還した古代に雪が抱きつきます。ポカンとしつつ受け止める古代。
いやあ、あいかわらず存在感の薄さがハンパないw
この抱擁も1974のビーメラ星エピソードのオマージュですね。ただし失恋するのはアナライザーじゃなくて南部&山本玲に変ってましたが(^^;
ビーメラ星を舞台に1974終盤エピソーであった反乱話を絡めながら、第5章後半の謎解きと大仕掛けに向けて完璧な前フリを準備したエピソード。
緻密な構成に恐れ入りました。

というわけで、今回のヤマト2199の感想記事は、次回に続くのだ^^
では。
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エインセル

第五章、私は土曜日に観ましたが、上映中は満席、パンフレットを買うのにも30分もかかったり、と混み具合が凄かったので、フライヤーまで気が回りませんでした。

ドメル、第一作では、初めて遭遇したヤマトを、異常に警戒して攻撃しなかったり、作戦も絡め手を多用したりと、名将?という印象でしたが、今作は、ガトランティスの邀撃戦から、随所で優れた用兵の手腕が描かれ、名将の名に恥じないキャラクターとして描かれてますね。
ヤマトの奮戦が印象的なんですが、状況はドメルの思惑通りに展開していたので、戦いには負けてますからね>ヤマト
軍人としての采配は、完全に近いんですが、興味が無い、と関わらなかったガミラスの政治状況によって、つまずいてしまうのが何とも皮肉。

15話のキャラクター作画、黒ベタの影や、うねるような描線等、松本先生っぽいなあ、と思ったんですが、作画スタッフに、PSゲームのヤマトや、松本先生原作のアニメのキャラクター等を手掛けた、増永計介さんの名前があって納得。

16話は、艦内の不穏分子の叛乱と、宇宙SF物の定番、異星探索が同時に進行する、という変わった構成ですが、状況を交互に描くことで、脅威と安堵、緊張と弛緩、というリズム感が面白いなあと観ていて思いました。
個人的には、ビーメラの文明滅亡の原因とか、もっと詳しく説明してほしかったんですが、調査班のメンバーでは、突っ込んだ分析とか出来そうにないですね(苦笑)
16話の島、私はPVを見て言動に、え~となったんですが、ちょうぎさんは「あれは本心じゃないですよ」と看破してましたね、お見事です。
by エインセル (2013-04-16 21:59) 

ぎゃんご・ふぇっと

日曜の朝一に並んだのに限定BD、目の前で売り切れました・・・orz。

結局、雪がイスカンダル人と似てるのは原作通りで他人の空似というオチは、やっぱりそーなのかぁ、と思ったり、イマイチ得心がいかないようでもあったり…。

ヤマト内の反乱。あっさり片付いちゃいましたね。これが本題ではないし、止む無しと言うところでしょうか。
星名クン、隠密同心だったのですねーw。

回転しながら砲撃するヤマトにしびれますた。これぞ宇宙戦艦!
by ぎゃんご・ふぇっと (2013-04-17 01:46) 

toshi

私も今日観て来ました。これまで以上の大迫力といったところでしょうか?良かったですね。個人的には、旧作のサツマイモ型要塞の内部での真田さんと古代の回が無いかと思っていたのですが、違う形で再現してくれたのがグッド!でした。
by toshi (2013-04-18 23:39) 

ちょうぎ

エインセルさんこんばんは^^
ドメル艦隊戦は結果がわかってるのに手に汗にぎりました。これもドメルというキャラクターの存在感でしょうか。
ビーメラ星の滅亡の原因はパンフレットにビーメラ星では戦があった、と書いてあるんですよ。もしかするとヤマトの方で起こっている反乱=同族争い、と対になってるのかな、とか思ってみたり。
by ちょうぎ (2013-04-19 02:23) 

ちょうぎ

ぎゃんごさん、こんばんは^^
雪とユリーシャは、もう一ひねりあるかも知れませんが、他人の空似、って言うのもオリジナルへのオマージュで良い気もしますね。
by ちょうぎ (2013-04-19 02:26) 

ちょうぎ

toshiさん、こんばんは。
マグネトロンウェーブ要塞は非常に上手いアレンジでしたねぇ。さすがに手足爆弾はナシ、でしたがw
by ちょうぎ (2013-04-19 02:28) 

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